歯科界におけるオゾン活用の今
オゾン(03)と聞いてすぐに思い浮かぶのは
「オゾン層破壊」「オゾンホール」などでしょうか。
何か恐ろしい毒性のあるガスなどと思われた方もいるかもしれません。
実際のところオゾンは強力な殺菌作用を持つ化学物質で、
身近なところでは水道水の殺菌や脱臭にも使われています。
最近では魚介類の洗浄にも活用されているようです(牡蠣の洗浄などは有名です)。
さて、歯科界でのオゾンに目を移すと、
ちょっと前に話題になったKAVOのヒールオゾンという齲蝕治療器や、
最近ではオゾン水殺菌、オゾン水イリゲーション、オゾンジェル、
オゾンホワイトニングなどが挙げられますが、
どれもいまひとつ話題性に乏しいようです。
ただ、このオゾン。実は侮れないメリットがあるんです。
強力な酸化作用による殺菌はさることながら、生体への良い作用が確認されているのです。
具体的には、人の免疫への作用で創面の早期治癒や鎮痛、止血作用などです。
ただし、薬もそうですが適度な量であれば良い方に作用し
過度な使用は毒になるので活用には注意が必要です。
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、
オゾン(O3)は非常に不安定な分子構造を持っており、
すぐに安全な酸素(O2)に戻ってしまいます。
このO2に戻ろうとするときに飛び出した1つのO
(活性酸素とかフリーラジカルと呼ばれます)
に強力な脱臭や殺菌効果があるのです。
そういえば最近よく聞く光殺菌のPDTも、
ある種の染色液が光により分解する時に発生すフリーラジカルの応用で
殺菌するメカニズムになっています。
オゾンは、ヨーロッパでは古くから医療に応用されています。
なかでも、最近私が注目しているのが
OZONY TRONというドイツ製のオゾン発生装置です。
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